日本が誇る錦織物の美の世界。「光峯錦織工房」を探訪

■光峯錦織工房。そこは世界が注目する錦織の聖地 古来、平安貴族も身に着けたとされる錦織。絹糸で複雑に織りあげた紋様が、光の角度で千変万化することから「光の織物」とも称されています。その伝統技術を京都で四代にわたって守り続けているのが光峯錦織工房です。 現代風の錦織作品制作はもちろん、奈良時代の正倉院裂（ぎれ）など数多くの古代織物の復原も行っており、その技術を一目見ようと訪れる国内外のゲストは多数。 こちらの見学プランは英語対応の解説付き、20人まで予約可能なので、観光、ゲストのおもてなし、大学のゼミ旅行、大人の社会科見学にもぜひどうぞ。 ■復原した高機や、ミイラの顔を覆っていた布も鑑賞 ギャラリーに足を踏み入れた瞬間、燦然と煌めく錦織の数々に誰もが魅了されるでしょう。幾重にも光を反射させる絹の魅力、織物なのに絵画にも見える不思議など、ガイドによる作品の解説を聞くほどに錦の世界へと引き込まれていきます。 そして地下の工房では、古代の製織技法を研究して復原した見上げるほどの高機（たかはた）や、それを使って忠実に復原した、奈良平安時代の織物を鑑賞できるのも貴重な体験です。アスターナ古墳出土のミイラが顔に巻いていた織物の復原物もあり、太古の色彩が浮かび上がってくるかのような感動を覚えるはず。 ■職人の手織り風景や買い物タイムもお楽しみ 工房では日によって、職人たちが錦織を織る姿を見られるのも魅力。トンカラリ、トンカラリと、1300年前と同じ機織りの音が響く空間には、歴史浪漫が溢れています。 そんな職人らが織り上げた錦織の帯やバッグ、名刺入れ、財布、ネクタイなどを購入できるのも魅力。見学の最後には、錦織を使ったマジックショーもお楽しみください。 「故郷に錦を飾る」など人生の成功にもたとえられる錦の世界に触れれば、訪れる人たちの人生も輝かしい光をまとい始めるかもしれません。